PERSONヨシコンの人

元々は教員志望でしたが、自分の将来をじっくりと見つめ直した際に、自分の力を着実に身に付けられる、成長できる環境に身を置きたいと考えるようになり、保険会社や商社、スポーツメーカーなど様々な業界を受けていました。
実は、静岡の企業で応募したのは2社のみで、当初は首都圏での就職を目指していました。

途中で軸が変わったのは、「静岡の街が好きだ」と気付いたからです。
学生時代から住み慣れている快適な生活環境で、大切な人や仲間がいる静岡の街で成長を追い求めたいと考えるようになりました。

不動産開発はまずは土地の仕入れから始まります。試算して土地を購入して、行政と話し合いながらどういうエリアにするのか決めます。
用途によって法律の制限があるので、入念に調査しながら条件をクリアしていきます。
思い出深いのは、入社1年目の時に先輩と一緒に企画提案して市のプロポーザルを通った分譲地のプロジェクト。自分でCADソフトを使って区画割りのシミュレーションをして描いた絵が実際に住宅地となったときには感動しました。

一方で、土地があるからといってすぐに売れるとは限りません。
既に分譲地が完成してから数年かけて最後の一区画が販売できたというような場合もあります。
そのような土地はハウスメーカーさんと共に時代に即した建売住宅を企画し、販売戦略を考えることも仕事の一つです。
土地だけでなく、その土地に建てられる住宅の間取りの提案など企画段階から関われるため、面白みがあります。
ただ、そこでより良い提案をするためには、私たち自身の企画力が問われると思っています。
企画力を鍛えるために、過去の事例や新しく完成した分譲地への視察、街並みを作る方法が学べる外部の研修に通って常に情報収集をしています。

入社４年目以降はこれまでの業務に加えて、分譲地を造成するための現場全体のマネジメントや、分譲地以外にも事業用地の売買も手掛けることになり、仕事の幅がさらに広がりました。
分譲地造成のためのプロジェクトリーダーとして、土地の購入から計画策定、工事の発注とスケジュール組みという工事が完了するまでの管理を行っていますが、スケジュールを組んだとしても何が起こるかわからないのが現場。
天候に左右されることも、追加工事が発生することもある中で、完成すべき期日に間に合うように、定期的に進捗の確認や調整を行っています。

事業用地の売買については、静岡の不動産会社だけでなく、東京の大手不動産会社や信託銀行などとの情報交換によって土地を仕入れています。なぜ静岡の土地開発なのに東京から情報収集するかというと、私たちが手掛ける大規模な開発に必要な広大な土地を所有しているのは、東京に本社がある大企業であることが多いからです。
土地を購入することができる資本力を持っていることは私たちの強みといえるのではないかと思います。


過去に手がけた仕事で、豊橋市富士見台一丁目の複合開発プロジェクトが最も記憶に残っています。
土地の仕入れから参加し、用途地域の変更、分譲地開発・販売、商業施設のリーシングまでを一気通貫して進めました。
特に分譲地や商業施設を建設するための用途地域の変更は、住民や行政の理解を得てからではないと進めることができないので、とても難易度が高い業務でした。
住民向けに説明会を開催し、高齢化している地域での商業施設の必要性を丁寧に伝え続け、１年半後に用途地域変更を実現できました。
このように、不動産開発は行政をはじめ、住民や建設業者など様々な人の理解や協力を得るために各方面をまとめる力とタスク管理を意識して仕事をしています。